困ったときの健保です!

勤務中などのケガ

業務上・通勤途上の交通事故などは労災保険で

仕事中にけがをしたときは、労災保険からの給付を受けることになり、健康保険に
よる診療は受けられません。
また、通勤途上でけがをしたときも、労災保険から給付を受けるため、健康保険による診療は受けられません。

※この場合は事業主(労災保険担当者)へお問い合わせください。

あんな場合こんな場合のQ&A

出勤時、アパートの自室を出て階段を降りるときの転倒は、通勤災害になりますか。
「通勤」とは、労働者が就業に関し、住居と就業の場所との間を合理的な経路及び方法により往復する行為ですから、住居又は就業の場所が、それぞれ通勤の始点・終点となります。住居については、その形態が様々ですから一様に決定するのは難しい問題となりますが、基本的には、一般公衆が自由に通行できるか否かをその基準にして判断するものです。
したがって、アパートの場合は外戸が通勤の始点・終点となるので、ご質問の場合は、外戸を通過した階段での災害であり、通勤経路上における災害と認められると考えられます。
昼の休憩をとった後、売場に戻る途中に階段から落ち、足首を捻挫しました。労災適用になるのでしょうか?
適用されると思われます。仕事中はもちろんですが、休憩やトイレなど、作業を中断している間も仕事中とみなされます。
昼休み中に食事のため会社の外に出てケガをしたのですが、労災保険の適用はあるのでしょうか。
休憩時間については、労働基準法第34条第3項により、労働者が自由に行動することが許されており、その間の個々の行為自体は労働者の私的行為といえます。
したがって、休憩時間中の災害については、それが事業場施設(又その管理)の状況(欠陥等)に起因することが証明されない限り、一般には、業務起因性は認められません。
今回のケースは、休憩時間中に食事のために外出して怪我をしたということですから、私的行為であり事業場施設外であるので労災保険給付は受けられないと考えられます。
出張の移動中に交通事故に遭い負傷したのですが、労災保険の適用はあるのでしょうか。
出張中は、その用務の成否や遂行方法などについて包括的に事業主が責任を負っているため、特別の事情がない限り、出張過程の全般について事業主の支配下にあるといってよく、業務遂行性があると認められます。
出張中の個々の行為については、積極的な私用・私的行為・恣意行為等にわたるものを除き、それ以外は一般に出張に当然又は通常伴う行為とみて、業務遂行性が認められることになります。
今回のケ-スは、出張の移動中の交通事故ということですが、例えば、酒に酔って交通事故に遭ったとか、私的目的で通常の又は合理的な順路を逸脱している間に交通事故に遭った等の場合には、業務遂行性が失われているため、業務上の災害とは認められないことになります。
誤って健康保険で受診し、後日、労災保険へ切り替える場合の手続きはどうしたらよいのでしょうか
(1)労災指定医療機関受診の場合
業務災害及び通勤災害で受診する場合、初診時かその直後に様式第5号又は様式第16号の3(療養の給付請求書)を医療機関の窓口へ提出しますが、労災保険に対する認識不足等の理由により、誤って健康保険で受診した場合、対応方法は原則、以下のとおりとなります。
医療機関が支払を受けた診療報酬を患者が保険者へ返還し(7割分)、窓口負担分と合わせて様式第7号又は第16号の5(療養の費用請求書)に領収書や請求書等療養に要した費用を証明する書類を添付して、直接、所轄労働基準監督署長あて請求することになります。
その際、費用請求書に診療担当者の証明を受けなければなりませんが、請求書裏面の「療養の内訳及び金額」欄は、診療報酬を返還する時交付されたレセプトの写しを添付すれば、同欄の記載は必要ありません。
(2)非労災指定医療機関受診の場合
もともと、後日、療養の費用請求(現金請求)を行うものであり、医療機関が請求し受領した診療報酬(7割)を患者自身が健康保険へ返還し(その際、レセプトの写しを交付してもらう。請求書裏面の証明は前記1に同じ。)、窓口負担分と合わせて様式第7号又は第16号の5(療養の費用請求書)に、領収書や請求書等療養に要した費用を証明する書類を添付して、直接、所轄労働基準監督署長あて請求することになります。

以上を参考に、もし、このような災害に遭ってしまった時には、まずは事業主(労災保険担当者)へお問い合せください。

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